ゆめ か うつつ か
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
両親と車に乗って伊豆へ行く途中である。人形の家のようにちいちゃな箱めいた家々が建ち並ぶ崖線をゆるやかに走る。海は鏡のように光るばかりで、一向に潮の香りもしてこない。芝居のかきわりのような海だな、と私は思う。匂いも音も無い。
上を見ると、よく晴れた空を覆いつくすように巨大な観覧車が音もなく回っている。あまりにも巨きいので向こうが見えないほどだ。観覧車はゆるやかなカーブを描き、次々と山の向こうに消えていく。
突然車が横転し、わたしは頭を打って昏倒する。
気が付くと私は寺の門前に居る。中ではどうやら葬式が営まれているようだ。何となく私も参加しなければいけないような気がして慌てて中へ入ると、みな無言で道を空ける。
お堂には仏像の代わりにグランドピアノが鎮座ましまし、喪服の少女が演奏している。私は彼女に「亡き王女のためのパヴァーヌ」をリクエストする。畳の上で神妙に聞き入る弔問客を後目に、私はピアノの蓋を開け、中に入り込む……
上を見ると、よく晴れた空を覆いつくすように巨大な観覧車が音もなく回っている。あまりにも巨きいので向こうが見えないほどだ。観覧車はゆるやかなカーブを描き、次々と山の向こうに消えていく。
突然車が横転し、わたしは頭を打って昏倒する。
気が付くと私は寺の門前に居る。中ではどうやら葬式が営まれているようだ。何となく私も参加しなければいけないような気がして慌てて中へ入ると、みな無言で道を空ける。
お堂には仏像の代わりにグランドピアノが鎮座ましまし、喪服の少女が演奏している。私は彼女に「亡き王女のためのパヴァーヌ」をリクエストする。畳の上で神妙に聞き入る弔問客を後目に、私はピアノの蓋を開け、中に入り込む……
PR
親父が帰宅するなり嘔吐した。超健康優良人間の親父には非常に珍しいことだが、どうやら風邪を引いたらしい。いつもなんだかんだと騒々しい人なので、たまに静かだと何だか寂しい。と、思って「何かできることない?」って言ったら、「お前にできることはなにひとつない」と苦しげに憎まれ口を叩かれた。そりゃそうだけど言い方ってのがあるだろう!
で 母に「冷シップを額に貼ってあげて」、と頼まれたのでシップを構えて。はて。
額の場所がわからない……。。
前頭部に毛が無い人間の「額」てどこなんだ?
……しばし迷った挙句、後頭部と眉毛の中間地点に貼ってみた。それから母にこっそりと「お父さんの額の位置ってあそこでいいの?」と訊ねたら母がこきざみに震えながら「ち、ち、違う、もっと、下」と言い残しトイレに逃げ込んでいった。どうやら爆笑を堪えていたらしい。
mに訊ねてみたら、「ふつう、額って言ったら眉毛のすぐ上じゃない?」といわれた。そうか。眉毛を起点に考えればよかったんだね!
一夜明けたらすごい元気になってたので安心した。
で 母に「冷シップを額に貼ってあげて」、と頼まれたのでシップを構えて。はて。
額の場所がわからない……。。
前頭部に毛が無い人間の「額」てどこなんだ?
……しばし迷った挙句、後頭部と眉毛の中間地点に貼ってみた。それから母にこっそりと「お父さんの額の位置ってあそこでいいの?」と訊ねたら母がこきざみに震えながら「ち、ち、違う、もっと、下」と言い残しトイレに逃げ込んでいった。どうやら爆笑を堪えていたらしい。
mに訊ねてみたら、「ふつう、額って言ったら眉毛のすぐ上じゃない?」といわれた。そうか。眉毛を起点に考えればよかったんだね!
一夜明けたらすごい元気になってたので安心した。
福袋のことをこう書いてあって可愛いなあと思った。
そういうわけで生まれて初めて買ってみた、HAPPYBAG。服はちょっと冒険なので、お気に入りの雑貨屋さんのものを。あったかい靴下とかもこもこスリッパ、ボディクリームにポーチ他 けっこういいものが揃ってた。こういうのって売れ残りのものを入れるのかと思ってたけど、カップなんかはちゃんと牛柄でそろえてるあたり 細かくてよし。
*
正月も三日を過ぎるとだいぶ世間も俗に戻ってくるわけで、街を歩くとみんなそれらしい顔になっている、すなわち「ええまあ2009年は来ましたねとっくに・で?だから何??」っていう顔。
姉と母とお茶なぞしつつ・食べることも寝ることもできるここは平和だと心底思う、窓の陰には今しも凶器を持ちせっぱつまった恵まれない人間が居るかもしれない、外に一歩出たとたんに通り魔に遭うかもしれない。そういうことを常に想像しているのもわりと疲れる話だが。
行き暮れた浮浪者の人なんかを見ると、今年が暖冬でよかったなぞと思ってしまうのだけど。
そういうわけで生まれて初めて買ってみた、HAPPYBAG。服はちょっと冒険なので、お気に入りの雑貨屋さんのものを。あったかい靴下とかもこもこスリッパ、ボディクリームにポーチ他 けっこういいものが揃ってた。こういうのって売れ残りのものを入れるのかと思ってたけど、カップなんかはちゃんと牛柄でそろえてるあたり 細かくてよし。
*
正月も三日を過ぎるとだいぶ世間も俗に戻ってくるわけで、街を歩くとみんなそれらしい顔になっている、すなわち「ええまあ2009年は来ましたねとっくに・で?だから何??」っていう顔。
姉と母とお茶なぞしつつ・食べることも寝ることもできるここは平和だと心底思う、窓の陰には今しも凶器を持ちせっぱつまった恵まれない人間が居るかもしれない、外に一歩出たとたんに通り魔に遭うかもしれない。そういうことを常に想像しているのもわりと疲れる話だが。
行き暮れた浮浪者の人なんかを見ると、今年が暖冬でよかったなぞと思ってしまうのだけど。
親父が言いました。
「振り上げた包丁の持って行き場が無いってところだな」
わたしが言いました。
「お父さんそれ何か違う……」
親父が言いました。
「間違えた。振り上げた斧の持って行き場が無いってところだな。」
母が言いました。
「お父さんそれも違う……」
わたしが言いました。
「何で凶器を持ちたがるの それを言うなら『拳』でしょ」
親父が言いました。
「うむ。斧はよく切れるからな。恐ろしいぞ」
……うむ じゃないよ!
ついでにこないだ弟が
「辛酸は飲まないよね?舐めるんだよね?苦汁って舐めるものだっけ?」と言っていた。
苦汁は飲んでも舐めてもイケるんじゃない、と答えておいたけど実は弟の言っていたのが「苦渋」だとしたら、飲みも舐めもしない、滲むものなのだった、と後から思い返した次第。
「振り上げた包丁の持って行き場が無いってところだな」
わたしが言いました。
「お父さんそれ何か違う……」
親父が言いました。
「間違えた。振り上げた斧の持って行き場が無いってところだな。」
母が言いました。
「お父さんそれも違う……」
わたしが言いました。
「何で凶器を持ちたがるの それを言うなら『拳』でしょ」
親父が言いました。
「うむ。斧はよく切れるからな。恐ろしいぞ」
……うむ じゃないよ!
ついでにこないだ弟が
「辛酸は飲まないよね?舐めるんだよね?苦汁って舐めるものだっけ?」と言っていた。
苦汁は飲んでも舐めてもイケるんじゃない、と答えておいたけど実は弟の言っていたのが「苦渋」だとしたら、飲みも舐めもしない、滲むものなのだった、と後から思い返した次第。