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ゆめ か うつつ か
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山小屋を後にし、一路東北、山形を目指す。以前Gと東北旅行した際、日程と東北道の立地という要因から、山形だけは足を着けることもできずに帰京したので、今回はリベンジも兼ねて。

  上信越自動車道にて。

GWに入って天気も回復し、気持ちのよい旅路となったけど、上越のあたりではやくも事故渋滞に見舞われる。このあたりは山が本当にきれいで、助手席に座ってるぶんには眼福だったけど、運転担当だったmは相当疲労していたと思われる。米山PAで運転を代わり、ひたすら日本海東北自動車道、そして海沿いに新潟を北上。

 海!

それまで山の風景に慣れ親しんでいたので、海が見えたときはやっぱ感動したね。
 以前、鈍行で大阪から東京まで帰ったとき、「コレ静岡だけで復路の80パーセントくらいなくね?」的な、圧倒的な静岡の横長さに戦慄したものだったが 今回車で長野から山形へ行くにあたっては「コレ新潟だけで往路の90パーセントくらいなくね?」的な新潟の縦長さにうちのめされた。とにかくなげえ、新潟。どこまでいっても新潟。新潟がおわらない・・・・・

そういうわけで、山形はひどくミニマムに感じられ、車の少なさもあいまって移動がスムーズだったように思われる。4時には鶴岡に着いたので、とりあえず前々から行きたかったとあるお寺へ向かうことに。

  これがそのお寺、大日坊。

・・・そしてこれがわたしがかねてからひとめ拝観したいと熱望していた、

 即身仏!!(パンフレットより)

『あずさ弓』を読んで以来、あこがれていたの。ちなみに今回この本は旅のお供に持参してきたよ!

さてまずはお払いを受け、それからありがたい即身仏を拝観し説法を受けるという段取り。わたしたちは都合上お払いがあとになってしまったが、このお寺、見所が非常にたくさんあるうえ、お寺の縁起、即身仏の由来なども懇切丁寧にお坊さんが説明してくれて、とてもよかった。

「即身仏というとミイラと勘違いされてらっしゃいますが、ミイラとは違うんですよ」

ミイラは内臓などすべて取り去った加工をほどこされたもの、即身仏は自力でなるもの。そこに違いがある。即身仏はけして自分のためではなく、衆生救済のために願をかけてなるもので、そこが尊いのである、と。
なるほどね!

~即身仏のつくりかた~
1:長期にわたり(数年~数十年)五穀を断ち、木喰(木の実やきのこだけを食べる)する
2:内臓の菌を殺すために漆を飲む
3:湿気よけに木炭をしきつめた地中の小部屋に入り、無言の行あるいは読経
  (このとき、地上から弟子や仲間の励ましには鈴の音でこたえる)
4:音がきこえなくなったら「入定」(あくまでも死ではない)、その後1000日かげぼししてできあがり

このお寺の即身仏である真如海上人は御年96歳で入定されたそうで、高齢はたまた高徳のおかげか、現在確認されている即身仏18体の中ではもっとも完璧なかたちで残っておられるそう。
確かに、ガラスケースの中でちんまりと座している上人は手の指の一本一本まできれいに残っている。

きれいなころもをきせられて、300年もずっと座っているんだなあ、たまの衣替えを別として。「死」ぬこともできずに。それはすごい修行だな、とあらためておもった。すさまじい。

でもちょっと 形骸的だな とも、思う。

このお寺がかつて、権力・金の集中する場であったことはたしかで、それは寺のものであるという、たくさんの宝物を観ればわかる。即身仏も宝物として扱われているように思えて、だから、やっぱりちょっと、ぬけがらちっく。尊くありがたいのは上人の志で、即身仏となった身体ではないじゃない?


ひとはいかにして救われるか などとつらつら、かんがえた。

   かつて空海さんを救ったとされる不動明王のお守り符をいただいて、お寺を後にした。『あずさ弓』に載っていたものとはちょっと絵柄が違うけど、剣を飲み込んだ龍。





  庄内の夕暮れ。

  釜焼きピッツァのお店でゆうごはん。ここのピッツァはほんとにうまかった!


疲れきったわれわれは、そのまま予約していたSペンションへと向かったが、それは恐怖の一夜の幕開けだった・・・・! 

                                      ~つづく~


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