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ゆめ か うつつ か
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『徒然草』に、「友とするにわろき者」という題があって、うそつきや欲深など普通に敬遠されそうな条件に混じり「病なく身強きひと」という項があり、思わずうなずいてしまった。

健康なひとには、病気の人の気持ちがわからない。鎌倉時代からそう考えられていたんだなあと思うと、ちょっとすごい。





わたしは小さいころからアレルギーやアトピーに悩んでいて、おしゃれやお化粧も、ふつうにできるようになったのは二十代に入ってからだった。「病は気から」というけれど、あれは本当は「気は病から」で、病気になったら気が滅入るしやる気もなくなる無気力になる。そういう負の思いと戦いながら生きるわけで、まるで修行だ。

病というのはそう言う意味で、人を練磨する。磨り減って、あるいはこなごなに砕け散ってなにも残らないひとも居れば、うつくしく光輝くひともいる。














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