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ゆめ か うつつ か
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不意に時間ができたので、久々にひとりドライブに興ずることにした。

ここんとこ雨がちだった空も久々にお天気で、初めは、よーし気合入れて富士山とか行っちゃおうかなー、などと思っていたのだが、せっかくなので、ひとりでしか行けない場所に行ってみることにした。

この場合の『ひとりでしか行けない場所』というのは『他人を誘うにはちょっと気のひける場所』という意味。わたしにはそんな、名だたる観光地ではないけれど、ちょっと訪ねてみたい場所というのがけっこうある。

そういうわけで、わざわざ人を誘い合わせていくまでには及ばない地味なとこなんだけど、どうしても一度は行っておきたいそんな場所

↓↓↓

  吉見百穴。

埼玉県比企郡吉見町にある横穴墓群、つまり、古代人のお墓。
以前このあたりを通りかかった際、看板を見かけてからなんとなく気になっていたスポット。学生時代、人類学の講義でききかじった坪井先生(百穴を発掘したひと。えらい学者)とコロポックル論争(おおまかに言うと日本の先住民族はコロポックルだとゆー仮説)を懐かしく思い出して。だがまあしかし、多分、穴がいっぱい空いてるだけの場所なんだろうな、と思って行ったら、それだけではなかった。

  軍需工場跡地もあるよ!

戦時中は洞穴を掘り広げ、軍需工場として使っていたらしく、その遺構も残っていた。雰囲気があってこっちのほうがわたし好み。売店のおじさんいわく、以前はもっと深くまで見せていたが、観光客が面白がって入り込んでしまうので現在は入り口近くで封鎖してあるとのこと。見せてもらった全体図は、確かにそうとう深かった。

  「スピッツが来ました。」ええええー!
PV撮ってったらしい。軍需工場とスピッツまさかのコラボに、吹いた。

百穴敷地内のお土産やさんに、発掘当時(百年ほど前)の写真が飾られていたんだけど、穴の前でかっこつけてる書生風の写真が。このポーズ、可愛いなー、と思って見ていると。

「あ それが坪井正五郎さんですよ」

  か…可愛い!!
当時帝大(今の東大)の大学院生、というと、20代後半くらいだろか。昔はそんくらいで大規模な発掘とかしちゃえたんか……にしても「えっへん!」てかんじ。発掘うまくいって嬉しかったんだろうね、よかったね。
そしておじさん、写真撮らせてくれてどうもありがとう。

  ちなみに文化財センターにおられた坪井先生。もうこの路線で行くことにしたらしい。かわいいぞ!!個人的にそこまで好きではなかったけど坪井さん。。
明治大正昭和初期あたりの人類学・民俗学周辺漫画があったら絶対面白いと思うんだけどな!


そして今回の(私的)メインイベント。

 岩窟ホテル。
B級スポットとしては知るひとぞ知る有名スポットなんだけど、吉見百穴に対抗(?)していち農民の方がノミを使ってほりあげたなんちゃって百穴。

ホテルというからには宿泊施設として繁盛したのかとおもいきや、その名前の由来は

「ありゃ、あの人は岩窟掘ってるだ」→「岩窟掘ってる?」→「岩窟ホテル」(吉見町の公式HP参照)

という脱力っぷり。

 
現在は崩落の危険があるので内部は見られないけれど、フェンス越しにもそこはかとなくバルコニーの跡などが見受けられるあたり、往古はさぞかし洒落たたたずまいであったのだろうな、と夢想。

洋の東西を問わず、こういう変人さん、ステキだよね。(*西洋の変人代表:郵便配達夫シュヴァル)
 
……やっぱり、他人は誘いづらいな。
それにしてもえらくわかりにくい場所にあった。ナビのない車で行ったので、ぐるぐる回っちゃったよ。

予想外に景色がよくて、百穴前の川の趣は、思わず車を停めて散策したいほど。桜の頃はたくさん人が来るそうで、それも納得の気持ちよさ。ステキな町だなー、と思った。
 

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最初は西武園に行こうかとゆっていたのだが、閉園時間が早くてあまり遊べないことに現地で気付いて断念(気付くの遅い)。スケート場もあるし、フィギュアスケートごっこでもしようかな、と目論んでいたのだけど。

余談だけど少し前から、男子フィギュアスケーター、プルシェンコの「ニジンスキーに捧ぐ」という演技にハマってyou tubeでよく観ている。あんまり観てるので、mには「プルプルしてる(*プルシェンコの動画をたくさん観ている)ねえ」と言われるほどだ。プルシェンコっていうか、演目が好きなんだけどね!


 曇天の多摩湖。このゆううつさは嫌いじゃないんだぜ。

 豊鹿島神社。

室町時代につくられた、現存する都内でもっとも古い神社本殿。前から気になっていたが、いい機会なので寄っておいた。平日・昼間・雨もよいという要因のせいか、境内はもとより付近の公園や人家までひっそりとしていた。森閑を通り越してもはや不気味。

 そんななか、神社脇の公園のこれでもかとばかりにファンシーな遊具やきのこのテーブルが印象的だった。


 お好み焼きで〆。

たまにものすごい食べたくなるが、食べるともうしばらくはいーや、って気分になるなお好み焼きってのは。

そういえばわたしは雛かざりを持っていない。

初節句に雛人形を用意するのは母方の祖父母のつとめらしいが、わたしの場合は「次女だから」と、雛人形の代わりに市松人形をくだすったらしい。まあ、年に一度しか出番無いのに、そんなにたくさんあってもね。飾りきれないよね。

そんなわけでわたしの市松人形は寝室のたんすの上に鎮座ましましておられたが、これが幼少期のわたしにはそうとう怖かった。寝るときいつも目が合うの。なんか動くような気がするの。とか、そんなことを主張して母を困らせてたこともあったらしい。厄介な子だ。

まあしかし、だいぶ大人になってからなにげなく見たら人形の左手が取れてたときがあって、そんときはさすがにびびったぞ(後日親父がボンドでくっつけて直してたけど)(鈍感親父万歳)(しかしそんな親父ですら火の玉を見たことがあるという)。


皆川博子の短編で、平凡な主婦が雛人形の世話を口実に次々と男を「殺す(関係を持つ)」話があったな。
なんかそういう……静けさのなかにも狂気を秘めた顔だよね、日本の人形って。
 

親父の献立の欠点は、

●揚げ物が多い
●味噌汁に三種類以上の具を入れる
●量を作りすぎる

の三点に集約される。いや、美味しいからいいんだけどさ。
そんなわたしは高確率でご飯を炊くのに失敗する。

電気式炊飯ジャーを使用している以上、何を失敗することができようか、と自分でも思うのだけど、どうも水の加減を失敗する。メモリぴったりにあわせたつもりでも、多すぎたり少なすぎたりしているらしい。微妙な調整が苦手なの。

mとお茶して別れた直後、消防車がけたたましいサイレンを鳴らしてわたしの横をすり抜けて行った。ほどなくしてmから「消防車来てたけどお前は大丈夫か!?」みたいなメールが来た。

え、わたし発火してると思われた?
と 思いつつ、とりあえず心配してくれたのはわかったので「大丈夫」と返信。

あとで聞いたら、「火事に巻き込まれてないか?」の意味だったらしい。まあそうだよね、でもピンポイントで心配されたので、なんとなく、わたしが燃えてると思われたのかと。






熱海にあった花屋。
この隣には喫茶「メキシコ」があった。


 

もともとあまりスポーツに興味の無い人間で、今季のオリンピックも横目で流し見していた程度なのだけど。同僚のKちゃんにフィギュアスケートの見所を教わって、にわか観戦している。


ナニコレ面白い!


って思ったのはたぶんフィギュアスケートにはアートな要素があるからだろうな、と考えた。

つまりそれってフィギュアはアートそのものではけしてないということで、ひるがえると、やっぱわたしはスポーツを心から楽しんで見れない人間なんだなとも理解した。勝ち負けのあるものが好きじゃないみたい。

パーソンズの社会分析の基礎理論にもgoal attainment(目標達成)なんてのがあったし、勝負要素はモチベーション・動機付けにおいて有効だけどさ、なんかそういう目標達成がすべてだーってテンションが好きくない。五輪も国力アピールのための政治的な場所、または経済効果を期待した「売り物」的な要素をつい考えちゃってさあ。

もちろんそういう要素なくしてアスリートの活躍なし、なんだけど。

五輪てのは戦争みたく命かけてるわけじゃなし、みんな楽しくわいわいできりゃそれでいいんじゃん?って思う。

*追記

とりわけ冬季オリンピックって、金のかかる競技が多いから競技者が著しく限定されるし参加国も限定される。そういうとこも、なんか、好きになれない理由かもしれない。
 

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