ゆめ か うつつ か
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そういえばわたしは雛かざりを持っていない。
初節句に雛人形を用意するのは母方の祖父母のつとめらしいが、わたしの場合は「次女だから」と、雛人形の代わりに市松人形をくだすったらしい。まあ、年に一度しか出番無いのに、そんなにたくさんあってもね。飾りきれないよね。
そんなわけでわたしの市松人形は寝室のたんすの上に鎮座ましましておられたが、これが幼少期のわたしにはそうとう怖かった。寝るときいつも目が合うの。なんか動くような気がするの。とか、そんなことを主張して母を困らせてたこともあったらしい。厄介な子だ。
まあしかし、だいぶ大人になってからなにげなく見たら人形の左手が取れてたときがあって、そんときはさすがにびびったぞ(後日親父がボンドでくっつけて直してたけど)(鈍感親父万歳)(しかしそんな親父ですら火の玉を見たことがあるという)。
皆川博子の短編で、平凡な主婦が雛人形の世話を口実に次々と男を「殺す(関係を持つ)」話があったな。
なんかそういう……静けさのなかにも狂気を秘めた顔だよね、日本の人形って。
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