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ゆめ か うつつ か
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ふわふわとカリカリのメレンゲが堪らない。







mに北海道土産の生キャラメルやらじゃがぽっくるやら高カロリーのおやつをたくさん戴いてしまい、ここ数日でわたしの目方は確実に増量しているのであった。仕方ないまた少し走るか、と思った矢先に入梅の予感。

雨の匂いや音は好きだ。






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五年ほど前から漠然と手に入れたいとねがっていた『S/Z』をこないだようやく買ったので少しずつ読んでいる、が わたしはもともとバルザックの『サラジーヌ』の物語を知りたかっただけなので、そこだけ読んでもう満足しかけている。テキストをばらばらに解剖するのは恐ろしい、自分の文章にあてはめると。こんなに微塵にされてしまったらあとには何も残らないだろう。

バルザックは日本では『谷間の百合』なんかは有名だけど、ほかのはあんまり……ないんだよね。。『サラジーヌ』の訳も、探しても見つからなかった。まあわたしも、バルトの研究書で初めて知ったんだけど。ようするにフランスの彫刻家サラジーヌがイタリアの美しい歌手ザンビネッラに恋をする、かれが男だとも知らずに。そしてサラジーヌはこいするひとが男だと知り絶望し死んでゆく、という話。ザンビネッラが去勢された男であることがなかなか明かされないのがこの話のミソ。バルザックは『セラフィータ』もそうだけどずいぶん両性具有的な存在を描いている。

あとはロード・ダンセイニとかデュルケムとか節操無く。あいもかわらず内田百間やら中井英夫やら短編も買ってるし追悼の意味でアワサカツマオ、あとつとめさきで池波正太郎と中沢しんいちをもらった、それくらい。



mにオススメされて以来諸星の漫画ははまりつづけている。


 
追記・かなり以前に読んでそのままメモだけ残ってたもの。

『悪霊』 ドストエフスキー

上下巻、上はひたすら登場人物の紹介エピソードで読むの辛かったが下巻、第二部で町長夫人ユリアの野望である慈善パーティーをぶち壊すくだりになると俄然おもろい。

最初はワルワーラ夫人の息子、虚無の申し子みたいなスタヴローギンを気に入ってたがどうしてどうして、かわいそうなステパン先生の息子、人畜無害そうでいて黒幕、狡猾なピョートルが最高だ。砂の城をつくりあげた瞬間にぶち壊すみたいな人生の楽しみ方を知っている。でもスタヴローギンにどうしようもなくいかれてる!
かわいそうなのは女の子たちだな。

ツルゲーネフモチーフの詩人のやっつけ方は酷かった。

キリーロフ
「ぼくの考えでは、人間は子供を生むことをやめるに相違ないね。目的が達せられた以上、子供がなんになる?発達がなんになる?
福音書にも、復活のときに子を生まず、…と言われている


ステパン先生の逃亡
馬車でも汽車でもなく街道を歩く
『街道―それはなんというか、長い長い、どこまで行っても果てしがないもの、
街道には思想がある。だが、駅馬券にどんな思想があるだろう?駅馬券にあるのは思想の終末だ』

掲載されなかったスタブローギンの手記
ペテルブルグで幼い少女を辱しめ自殺させた直後の感慨

→問題は、生きていくのが気が狂いそうなほど退屈なことであった
ぼくは自分で自分を赦したい、そのために無限の苦しみを求めている
 

耳の奥で カンカンカンと遮断機の悲鳴が止まらない、と君は言った。

「やめなさいやめなさいって言うのよ、そのたびにわたし、飛び込むのを思いとどまったわ」

そう語る口調は明快で、かえってぼくをかなしくさせる。

「世界はどうしてもわたしになつかない、わたしも世界になつく気はない。ただ何もかもひどくめんどうくさい気分なの、わかるかしら?」

「ぼくにわかるのはぼく自身のこころだけだ」

「そうねあなたはつめたい人だわ」
「ぼくはつめたい、でもぼくは」

「待って・わたしあなたが何を言おうとしてるか知ってる、あなたはわたしを愛してると言うんでしょう」

「そう、ぼくは君のことを」
「愛してる?」
「そう」
「誰よりも?」
「そう」
「わたしのために、あなた、ここにいる?」

ぼくはうなずいた。君はうんざりと首を振る、

「ああいやね、『あなたのためにここにいる』なんて、陳腐な台詞。
生きる理由を他人に委ねるなんざ浅ましいと思わない?
どうして自分のために生きていると言えないのかしら。ずるいわ」
「そうだね。ぼくは、ずるいんだ」

肯定し続けるぼくと、否定し続ける君と。

「もうたくさん、もういいわ。いらない、他人の言葉なんて。
ねえわたし、他人の考えてることなんてすぐにわかるの、
知りたいのは自分なの、自分の考えが一番わからないの」
「わからない?ほんとうに?」

君もぼくを愛してるのに?

「……そうね、わかることもあるわ」
「何?」

「愛なんて、そんなものまやかしだということ」

「まやかし、それも愛だよ」

同じことなんだ、
ずるさもまやかしもたわごとも偽りすらも愛なんだ。


「そんなことを教えないで」

お願いだからわたしを煩わせないで、わたしが向かい合いたいのはわたしだけなの、と呟く君に、
ぼくは容赦なく囁く。


「愛してる」





生きてて良かったというよりは 今まで死ななくて良かった と いう方が正確だろう。

恋をした、それが感想。

恋をしたら死にたくならなくなるかと思っていたけどそうでもないことも判明した。それはまた別の問題なんだな。誰かを恋うることと自らの実存はべつのもの、だからわたしには自殺はできるが心中はできないだろうと思う。



・駅ふたつ向こうの映画館でレイトショーを観たらCMが20分以上あった
・見終わったら映画館最寄りの終電まであと7分だった
・あいにくハイヒールだった
・懸命に走りホームに着いた瞬間目の前で電車発車
・力なく駅前に戻るとタクシーも消えていた
・歩いた
・靴擦れができた
・歩いた
・雨が降ってきた
・歩いた
・靴擦れから血が出てきた


…何が悪いのか

1、レイトショーを見終わった後の交通手段を全く考えてないくせにCMがくそ長い田舎の映画館
2、終電が早すぎる田舎のJR
3、天気予報も時刻表も見ずに映画を観た田舎者の私


甲乙つけがたいな!


基地周辺の古着屋で格安だからと試着もせずに買ったトップスがきつくて入らなかった悲しみをリメイク、むしろリストラ(再構築)。

とはいえ、身頃の上半分ちょんぎって、飾りボタンをサイドに移しただけのスカート。
もともと色と素材に惚れてたので、身に付けられればそれでよいのだ。。


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