ゆめ か うつつ か
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姉と弟とわたしの三人で、列車に揺られている。車窓には桜が満開、まるで花見列車のようだ。
突然ぐらぐらと列車が大きく揺れ出した。いつの間にかレールが消え、車輪は宙をからまわっている。
「倒れるね」
「倒れるよ」
私たちは笑いながら列車を飛び降り、やわらかな草の上に着地する。
ぶらぶらと遠回りしながら歩いていると、姉が突然「あ」と立ち止まった。
「ここ、死んだ友達の家」
窪地になったその廃墟を覗きこみ、ぼうぼうに伸びきった植物を手折る姉。
そこに鉦を鳴らして葬式の列がやって来る。廃墟の中にぽいと放り投げられた新聞紙の包みのなか、無造作にくるまれた赤ん坊の死体と目が合った。
突然ぐらぐらと列車が大きく揺れ出した。いつの間にかレールが消え、車輪は宙をからまわっている。
「倒れるね」
「倒れるよ」
私たちは笑いながら列車を飛び降り、やわらかな草の上に着地する。
ぶらぶらと遠回りしながら歩いていると、姉が突然「あ」と立ち止まった。
「ここ、死んだ友達の家」
窪地になったその廃墟を覗きこみ、ぼうぼうに伸びきった植物を手折る姉。
そこに鉦を鳴らして葬式の列がやって来る。廃墟の中にぽいと放り投げられた新聞紙の包みのなか、無造作にくるまれた赤ん坊の死体と目が合った。
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