ゆめ か うつつ か
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さっきから、どさりどさりと間断なく何かが落ちている。それからさくさく、スナックを食べるよりまだ軽やかな音が続いて、またどさり。夢うつつのなか、ああ雪が落ちているなとわたしは思う。
立春過ぎての大雪は冬の置き土産か春の手土産か、いずれにしても真昼の光でいとも簡単に融けてしまう淡雪。明け方帰宅したときには硝子のようにはりつめていた薄氷も、いまは泥水と化しただろう。名残の雪は見苦しい。履き物をどうしよう。春泥とはよく言ったもので、この季節は雨季に次いで履き物に気が揉める。めぼしい往来が総アスファルトとなっている現代でもそうなのだから、昔の道はもっと大変だったはずだ。まして着物に下駄草履では。爪皮などという日本語も今は化石、わたしも実際使ったこともない……
とめどなく続く連想を、雪割の音が断ち切る。
起きて、支度をして、仕事に行かなければ。

立春過ぎての大雪は冬の置き土産か春の手土産か、いずれにしても真昼の光でいとも簡単に融けてしまう淡雪。明け方帰宅したときには硝子のようにはりつめていた薄氷も、いまは泥水と化しただろう。名残の雪は見苦しい。履き物をどうしよう。春泥とはよく言ったもので、この季節は雨季に次いで履き物に気が揉める。めぼしい往来が総アスファルトとなっている現代でもそうなのだから、昔の道はもっと大変だったはずだ。まして着物に下駄草履では。爪皮などという日本語も今は化石、わたしも実際使ったこともない……
とめどなく続く連想を、雪割の音が断ち切る。
起きて、支度をして、仕事に行かなければ。
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