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ゆめ か うつつ か
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この前のゼミは久々に飲み参加してきた。先々週の事件のあらましを当事者に尋ねることができていろいろ、納得したりしなかったり。つまるところ他人を肴にするのはおもしろい。普段肴にされてばかりなのでたまには、いいんじゃないかしら。

 先に手を出したのはどっち、って話に還元されるのは 幼稚園児でも研究者でも一緒なんだなあ。


夏目漱石の夢十夜はあたしが漱石の作品で一番読み込んでる奴なのでいろいろ期待して行った。原作は実家にあるので内容うろ覚えだったけど・いろんな監督さんが一夜ずつ撮ってる形式で、もののみごとに傾向とか趣味で賛否が分かれるようなかんじだった。とりあえずプロローグとモノローグは不要だと思った、あってもいいけどもそっとなんとかならなかったものか。

一夜>一夜目の話すごい好きなのに・真珠貝も百合も出てこなかった、ノスタルジック&シュールを目指したのだろうか。舞台ぽい映像の作り方はキライではないけど全体的にがっかり…した…。映画館ではここで席を立つひとも居た。

二夜>参禅の話。無音&モノクロの作りで金かかって無さそうまあ無難。ラスト答え出してしまってよかったのかな…

三夜>殺した子供=自分の置き換えは現代的解釈だなーと。漱石が妻子に優しすぎる。と、これは文学知ってる人でねーとでてこねえツッコミだな。「書いちゃお」って台詞は漱石らしいと思って笑えた。

四夜>ノスタルジックな街の作りこみ方や演出はわりと好きだった。しかし時代錯誤的…あれだと明治ではなく大正。狙ってやってると見たほうが好意的かな。あと漱石の子供時代に既に「漱石」と呼びかけられているのはすげーおかしい…漱石の幼名は金之助です。それをずっと心の中でツッこんでいた。しかしこれも狙ってやっているんだろうと見たほうがよいのだろう。

五夜>舞台を現代におきかえて女の視点、解釈もエゴについて語るものにしていて監督さんはなかなかパロの才能あると思った。コレ単品で世にも奇妙な物語とかにエントリーしてもいいと思う。天邪鬼がぬいぐるみみたいだった。

六夜>松尾スズキさんすごいと思った。この話がずば抜けて面白かった。夏目漱石の解釈を外さず台詞も重要なとこはほぼ原文、それ以外を2ちゃん用語にしてるあたりはセンス抜群。こういうパロディをあたしも昔考えたことがあった、けどここまでぶっとんだものは思いつけなかった。この話だけあと十回くらい観てもいい。

七夜>実はこの話が一番好きなのだが・・あまのよしたかさんのアニメーションだった…FFだった…いやそれはそれでいいし幻想的でキレイな話だったけどこれはそういう話ではないんだーもっと恐ろしいんだー海面に落下するまでの死の恐怖感がメインなんだー

八夜>??? 原作も一回読まんと…全然違う話になってるのだけはわかった。でも監督さんにギャグの才能があるというのはわかった。ふじおかひろしを漱石に起用した時点で爆笑だ。もうずっと笑ってた。髭!ヒゲ!!みたいな。それにしても胃腸強そうな漱石だなーおい。

九夜>んー 単品で観たらわりとうなずけるんだろうけどやっぱり平凡…かも… それまでの作品が作品だし。原作に忠実なんだけどね、この映画全体がかなり原作を逸脱しているのでその中でひとつだけこういうのがあっても浮いてる気が。原作のお百度参りの淡々とした描写が女の情念にすりかわっていく、そこが監督さんなりのオリジナリティだったのかもわからん。主張が控えめで、こういう人のつくるものは可もなく不可もなくってかんじ。

十夜>漫☆画太郎が演出をやっていたとは… 内容みたら納得。お前はチャウシンチーか!ってくらいヒロインのほんじょうまなみがひでえ扱いだった。まなみが鼻に指を…おおおなんてこった!個人的にこの話は豚がわらわら出てくるのが好きだったのでなんかそこはものたりなかったなー。あと漫画的演出はおもしれーがやりすぎると俗悪になるってのがよくわかった。俗悪さを狙っていたのなら何も言わない。

*総括としては、やっぱ第六夜が秀逸だった。全体に、いろいろな演出・作風が一度に楽しめるものとしてはオススメかも。自分の好みの傾向とか把握できるし。今回パンフも買わなかったので全部あたしの偏見。

 

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