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ゆめ か うつつ か
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うっかりすると忘れる。



宮崎市定 『中国文明論集』 岩波文庫のやつ。「羨不足論」(奢侈論)が面白かった。時代によって奢侈の定義が異なるというのはあたりまえのようでいて気付きにくい・毘沙門天信仰がミスラ神だったとかいろいろ面白かった、一冊手元に欲しい。

辺見庸 『反逆する風景』 『ものくう人々』の補完的な書だけどやっぱり読み物としては後者のほうが面白いのは否めない。作ろうと思って作ったものと作意の無い文章の差異かしら。

A・タブッキ 『夢の中の夢』 青土社1994 ダイダロスからカラヴァッジョ、ランボー、チェーホフ、フロイトなんかの「夢」を小品にしたもの。やったもんがち的。ダイダロスの「迷宮」と「叶わぬ恋」、このイメージは好き。

ジャン・ジュネ 『葬儀』  やっぱ最悪。久々に読んだけどなじめない。読んでて心から気持ち悪くなれる本なんだよねえ、そういう意味ですごいと思う。生理的嫌悪。ジャンヌダルクの生理の話なんか、よくそんな下品かつ最低最悪な想像が出来るよな、と。死んだジャンは英雄だったか否かそれすら忘れてしまったけどただあの途方もない気持ち悪さだけは覚えている。

永井荷風 『夢の女』 貧しい家族を養うため娼妓に身を落とした明治の士族の娘の話。さもありなん。妹が駆け落ちしてしまうくだりに衝撃。女は強い。ゾライズム。



A・有栖川氏の国名シリーズを何冊か読んだけどまたそのうちまとめて感想書く。初期のものから順に読んでるんだけど次第にこの人の書き方に慣れてきた、ら、謎解きの要がどこに置かれてるのか段々判るようになってきた。すなわちどういう部分を「読ませたい」のかということで、それは半七のほうもそうで、段々岡本綺堂の文章に慣れてきたら半七の語り口…読者に謎の全てが開示されず、肝心なところは半七が全部語ってしまうというやり口に慣れてきた。そういう面白さもある。


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