ゆめ か うつつ か
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仏典は味わい深い。
それにつけても人生とは闇と闇の狭間にある闇なのだと今日実家の部屋を整理していて思った。なんというか自分がいかにどうしようもない存在だったのかよく理解できてしまって泣けた。自分はけして他人から愛されるほうではないということは自覚しているのだけれど、自分で自分への愛想が尽きそうで困っている。過去が牙を剥いて押し寄せてくるのに逃れられない。
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誰かに対して誠実であろうとすればするほど傷つけてしまうので、最近はもういっそはじめから全て嘘をつくことにしているのだけれどそれもうまくゆかない、考えてみるとあたしは昔から嘘をつくのが下手だった。嘘をつくのがうまい人は、自分でその嘘を信じ込んでしまうらしいよね。だから罪悪感も無いのだろうなあといつも軽やかに嘘をつく彼女を観ていて思う。軽やかに鮮やかに人を抉る。羨ましいとは思わない。
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こつんこつん、という音で目が覚めたら雹が降り始めたとこだった。雨よりも硬く雪よりも乾いたものが後からあとから絶え間なく降りかかるのを呆然として観ていた。後で庭に出てみたら、咲き初めの薔薇が何本かやられてしまっていた。丹精込めたデイライト、クリーム色の花弁のふちがほんのり紅く色づいて香るのがお気に入りだったのに。玄関先のジャスミンは、うちへ入る路地を曲がった瞬間から匂いがわかるほど。木香薔薇のアーチはもうすぐ盛りを迎える予定。ちょっとしたローゼン・ガルデンではある。
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