「俺、こないだスザンヌ展行ってきた」

通りすがりに、大学生くらいの男子が言っていた。美術好きなのか、そうでもないのか。

さて「セザンヌ展」なら私も５月はじめに行ってきたが、正直、画家自体より会場の様子が心に残った。

そこここにセザンヌのりんご愛が強調され、「りんご大好き！セザンヌさん」的な演出がなされていたのもさることながら、最晩年、死ぬ間際まで描いていた庭師ヴァリエの肖像前に居た女子ふたりの会話が忘れられない。

「死ぬほど具合悪かったのに、ヴァリエ爺さんの絵を描いてたんだねえセザンヌは」
「爺さんのこと大好きだったんだね」
「愛だね！！」
「じゃあセザンヌも愛するひとに看取られて幸せだったよね！！」
確かにセザンヌは女嫌いで有名だったが、しかしゲイとは。そういう解釈とは。。

これがほんとのゲイ術家、なんちゃって。

悪魔の居る公園

「なんでこのデザインが企画通ったかねえ」

「子ども、泣くよね」

だよね。。



本来は恐竜だと思われる。徹底したリアリズムと遊具の驚異のコラボレーション。

コンビニ猫。

仕事帰りに立ち寄るコンビニ入口に、たまに空の缶詰が放置されている。

ゴミ箱は真横にあるのにわざわざ捨てずに置いてあるのがふにおちず、常々「？」と思っていたのだが。

本日、コンビニの入口で野良猫が堂々と寝そべっているのに遭遇。警戒心の強いはずの野良がこんな往来の激しいとこでくつろいでるのも不審だったが、わたしと目が合った途端に立ち上がり、「ニャアアアアア！　ニャアアアアアアア！」と鳴きながら膝に乗ろうとしてきて、あまりのアグレッシブさに逃げ腰になる（ふつう逆）。

そのあまりにも猫離れした押しの強さに、思わずコンビニで猫缶を買って与えてしまい……、日々放置されている缶詰の謎、解明。

いや、強烈な猫だったわ。ウソみたいな話だけど、「うまいか？」と訊いたら「ニャッ！」と答えたあたり、人語も解するらしい。とりあえず、「人懐こいのはいいが、猫さらいには気をつけてな」と忠告して去る。

　

＊

猫好きだけど、可愛さの押し売りはちょっとね・・・どうみてもおっさん猫でダミ声だしね・・・でも可愛いのは何故だろか、猫ってずるい。。

マイナスイオン浴

　

Ｇが仕事を辞め、ひと段落着いたそうなのでとりあえずマイナスイオンを浴びに、檜原ドライブ。
初夏の滝は水量も多く涼しげでなかなかよかった。滝の入り口にあるお豆腐屋さんでおからドーナツと豆乳を買う。豆乳はＧいわく、「液体の豆腐ってかんじ」。濃厚。

緑がまぶしくて空気が濃くて、うぐいすは鳴いてるし藤の花は零れんばかりだし、風薫る五月とはまさにこのこと。

なんだかんだで休日ふと思い立ってこういう場所に来れるっていうのは、郊外住まいの数少ない美点かもしれない。



Ｇ、これまでお勤めご苦労さまでした。ゆっくり休んで英気を養ってね！

香蕉花

近年、温暖化が進んだからか、東京周辺にもバナナの樹が見られるようになってきた。

元来バナナは四季のない熱帯性の植物なので、花が咲く決まった時季というのは無いはずだが、温帯である日本・東京で育つ以上は、やはり冬が終わり温暖な気候となる春が花季に当たるのだろう。

花が咲くということは、実が生るということで。よかったね、植物の本分が達成できて。と、なんだかホンワカするのであった。

　　ぱっとみは　なんか宇宙生物みたい、そこもいい。