ゆめ か うつつ か
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論文修正やってるんだけどね、自分の論文見るのが苦痛で苦痛で…読書に逃避。
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ピエール・マッコルラン著 大野たかし他訳 『恋する潜水艦』
自我を持ち言葉を発しベネズエラ女に恋する最新型潜水艦U-713号に関して航海日誌を綴るカール大佐。荒唐無稽な深海の生物の挿絵がかわゆい。こういう妄想は誰もが一度は考えると思う、ラスト、暴走した潜水艦が海の生物と番って半機械・半生体の子供を作るくだりはメルヘンとしか言いようが無い。うろこが鋼鉄でできた魚達ってなかなか、素敵ではない?たとえ乗組員が潜水艦に消化されてしまったとしても…鯨の腹の中のピノキオのようにはいかなかったか… 一度原文で読みたい。
中井秀夫 『磨かれた時間』・『虚無への供物』
中井秀夫の随筆を借りてきたら今更ながら『虚無への供物』関連のエセーが多くあって、どうせだからと虚無も借りてきて再読。一晩かけて夢中で読んでしまった。やっぱおもしろいー。アンチミステリと謳ってるだけあって、真のテーマは謎解きじゃない。だから犯人も指摘されるだけ。示唆されるだけ。似たようなものを狙った(と思しき)ドグラマグラは、それこそ難解で分かりにくいけど・虚無はすらすら読めちゃう。ゲイバーやらアリスやら民俗やら宿命やら時事問題やら地理やら歴史やら放り込んでしかも全てに意味を持たせる、これはそうとう構成力ないと無理だと思ってたら五色不動とか青い薔薇のあたりは小学生の頃から構想してたって・すげえ。なんか希望が湧いた。あたしもかれこれ十年来構想し続けてる物語があるけど書けそうな気がしてきた。それにしても1993年まで生きてたんだこの人…綾辻さんのミステリに言及してるのをみて、自分と時代が重なってるんだなあと思うと何か不思議な気がした。それにしても晩年になって娘さん達からバレンタインチョコやら花束を送られるようになったとゆってたが・中井さんの晩年である80~90年代初期という時代を考えるとその『虚無』ファンの娘さん達がどういう意図を持ってこの作品を読んでいたか少し気になる。 すなわちこの話って漫画向け、っつうかサブカル向けだよね。
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ドノソ『夜のみだらな鳥』は挫折しそう。長編ラテアメ文学ってどうしてこう人名・場面が入り乱れるのか・イリスが「処女懐胎」したあたりで既にうんざりしてたのだけど今の状態では最後までゆっくり読む気になれない。文章が分かりにくいのは訳の問題か著者の問題かあたしの読解力の問題か…(多分最後)
あとは、米原万里さんのエッセイ。『うそつきアーニャの真っ赤な真実』オススメ、深い。『ヒトのオスは飼わないの?』は犬猫好きなヒトに。犬を飼うヒトは常識人、猫を飼うヒトは多少おかしい、一番やばいのは鳥を飼うヒト・っていう話とか面白かった。それにしても個性的な人だったんだなー。つくづく惜しい方をなくしたものだ。
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ピエール・マッコルラン著 大野たかし他訳 『恋する潜水艦』
自我を持ち言葉を発しベネズエラ女に恋する最新型潜水艦U-713号に関して航海日誌を綴るカール大佐。荒唐無稽な深海の生物の挿絵がかわゆい。こういう妄想は誰もが一度は考えると思う、ラスト、暴走した潜水艦が海の生物と番って半機械・半生体の子供を作るくだりはメルヘンとしか言いようが無い。うろこが鋼鉄でできた魚達ってなかなか、素敵ではない?たとえ乗組員が潜水艦に消化されてしまったとしても…鯨の腹の中のピノキオのようにはいかなかったか… 一度原文で読みたい。
中井秀夫 『磨かれた時間』・『虚無への供物』
中井秀夫の随筆を借りてきたら今更ながら『虚無への供物』関連のエセーが多くあって、どうせだからと虚無も借りてきて再読。一晩かけて夢中で読んでしまった。やっぱおもしろいー。アンチミステリと謳ってるだけあって、真のテーマは謎解きじゃない。だから犯人も指摘されるだけ。示唆されるだけ。似たようなものを狙った(と思しき)ドグラマグラは、それこそ難解で分かりにくいけど・虚無はすらすら読めちゃう。ゲイバーやらアリスやら民俗やら宿命やら時事問題やら地理やら歴史やら放り込んでしかも全てに意味を持たせる、これはそうとう構成力ないと無理だと思ってたら五色不動とか青い薔薇のあたりは小学生の頃から構想してたって・すげえ。なんか希望が湧いた。あたしもかれこれ十年来構想し続けてる物語があるけど書けそうな気がしてきた。それにしても1993年まで生きてたんだこの人…綾辻さんのミステリに言及してるのをみて、自分と時代が重なってるんだなあと思うと何か不思議な気がした。それにしても晩年になって娘さん達からバレンタインチョコやら花束を送られるようになったとゆってたが・中井さんの晩年である80~90年代初期という時代を考えるとその『虚無』ファンの娘さん達がどういう意図を持ってこの作品を読んでいたか少し気になる。 すなわちこの話って漫画向け、っつうかサブカル向けだよね。
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ドノソ『夜のみだらな鳥』は挫折しそう。長編ラテアメ文学ってどうしてこう人名・場面が入り乱れるのか・イリスが「処女懐胎」したあたりで既にうんざりしてたのだけど今の状態では最後までゆっくり読む気になれない。文章が分かりにくいのは訳の問題か著者の問題かあたしの読解力の問題か…(多分最後)
あとは、米原万里さんのエッセイ。『うそつきアーニャの真っ赤な真実』オススメ、深い。『ヒトのオスは飼わないの?』は犬猫好きなヒトに。犬を飼うヒトは常識人、猫を飼うヒトは多少おかしい、一番やばいのは鳥を飼うヒト・っていう話とか面白かった。それにしても個性的な人だったんだなー。つくづく惜しい方をなくしたものだ。
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