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Gと近場の温泉へ繰り出し、ついでに森林浴など。繰り出す場所が若者向きでないのはまあいつものこと。
Gは、二本歯の、真新しい下駄をひっかけていて、そのカラコロという音がまたジーンズとポロシャツという軽装によく似合うのでわたしは悔しくなり、
「へーんだ何さひとりだけ夏しちゃってさ。気をつけなさいよ、そんないい下駄、大切にしないとそのうち化けて出るんだから」
などと負け惜しみを言った。
でもいいなあ、付喪神。
じゃなくて、下駄。
温泉はたいそう混んでいたけれど、森の中にあってせみなどがものがなしげに鳴いており、いい風情だった。風呂上り、わたしはコーヒー牛乳といちご牛乳とで迷った挙句ふたつとも飲み干し、さらにアイスを食べて帰宅した。
「プールの後にアイス食べておうちに帰る小学生の気分だね」
まあ、プールの代わりに温泉だし、移動手段は徒歩でなく自動車だけどね。
老いたね。
あっつくて溶けそう。いいね 夏だね。全身の毛穴から汗が吹き出してくるこの感じといい、かげろうゆらぐアスファルトといい、白昼夢のような、狂気の夏が来る。
*
それはともかくバキボレの暗躍がはなはだしい。あ、バキボレっていうのは韓国語でいうゴキブリのことね。中国語だとジャンラン、ってかんじなんだが、バキボレのほうが圧倒的に、音としてイイ。。ともかくそのバキボレが、夜中に水を飲みに台所に立つと必ずさわさわしている。
弟「俺なんかこないだ飛んでるの見たよ。ん?でっかい蛾だなーって思ったら、やつらでさ。なんたって究極のフォルムだもんね。何万年も前からサイズ以外は変わってないらしいよ」
わたし「サイズ?昔はどうだったの?」
弟「もっとでかかったのが、小型化してるんだって。やっぱり進化=小型化だよな」
ミクロの世界くらいまで小型化してくんないかしらね。
*
Nさんからメールをもらって、品川でランチしてきた。近況報告がてら、ちょっと大切な頼まれごとなど。
Nさんは揚げ茄子そうめんをすすりながら言うのだった、
「人生ってものすごくたくさんの穴があって、普通はそこを上手によけていくんだけど、よけられないで落ちちゃうひとも居るんだよね」
うん そうだね。
そうだなあ、と思った。穴ばかりの道。
でもどんな穴でも絶対這い上がれる、あきらめさえしなければ。
どんなところに居ても、愛すること/愛されることへの希望だけは、捨てちゃいけない。
酔っ払ってるわけではない。
時間が過ぎるのが早くなったというよりは世の中の移り変わりが速すぎて付いていけてないだけなんだけど。近頃はどちらを向いても選挙カーがかまびすしく、それだけで浮世にうんざりしてしまうのだった、なんでああスピーカーの音って暑くるしいのだろうか。深夜、三時くらいにようやく寝付いて明け方五時、寝苦しさに目を覚ます、しとど流れる汗をぬぐって水を飲み、ふたたびうとうとするかしないかのうちに選挙カーのおでましというわけ。
ここちよいまどろみはもはや電車のなかだけのものなのかしら……。
*
ところでわたしには普段親しく連絡を取らないけど、どうしているだろうと時折思いをかける友人というのが何人か居る。そのうちもっとも年若いであろう友人のMoちゃんと久々に連絡が取れたので、会ってきた。
知り合ったとき彼女は15歳だったけれども、知り合ったころのほうが落ち着いていたくらい、いい意味でも悪い意味でも老成した部分を持っている子だったのが、大人になっておしゃれにかわいくなっていてちょっと安心。それでも語る内容は以前にも増して鋭くなっているので、手ごたえのある会話を楽しんでいたらあっというまに時間が来てしまった。
時代劇なら「待て次回!」って感じかな、まあいい、また会うから。
ここんとこGにも会えてないし他にも無沙汰してる友人がいっぱいいる、みんなが恋しいと思いつつmに逢うのはやめられないのは、これは病の域だと思う。