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ゆめ か うつつ か
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うだるような暑さに寝付かれずベッドの上で本を捲っていた夜半、さらさらと雨の音が聞こえ、やがて激しい閃光、轟く稲妻の音。紫いろの光が部屋を縁取りそして消える。

勢いを増した雨は屋根を壁を、叩き壊さんばかりに弾く。天気に銀行があって好きなときに引き出せるならこうもあろうか、夕立の一滴も降らなかったこの一週間の雨水を、貯めに貯めて繰越したみたいに。

この世の終わりもしくは始まり、明日の朝起きたら旧約聖書の世界よろしく大洪水になっているんじゃあるまいか、と夢想しながら眠りに落ちた。




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甘い匂いに絡めとられた川沿いの路に、白百合に囲まれた建物があった。

 

金色の花粉がふりこぼれて、大風の前触れの不穏な空気に溶けていた。

あの雨、あの風に、もう跡形もないだろう。



漆黒の 闇に浮かぶは匂いなりけり。





満月に梔子(くちなし)。共に黙(もだ)し易く、かつ饒舌。


(満月の夜道、芳しき香を辿り、くちなしの白い花を探りあてた歓び)





遅い朝、欠伸をこらえながら階下にゆくと、母がバタバタと走り回っていた。傍目にも明確に取り乱しているようなので尋ねると、95になる祖母が倒れたという。
仕事の都合をつけてもらい搬送先の病院まで車で駆けつけると、青白い貌でぐったりと目もろくに開けられぬ祖母が様々な管に繋がれていた。検査、入院とことこまかな手続きは母に任せわたしは家族や親類への連絡係に徹し、なお予断をゆるさぬ祖母に後ろ髪を引かれるように仕事へ向かった。

次の日の朝、ぎらぎらするような空の下、冷たい汗をかきながら祖母をおとなうと、繋がれた管をすべて自分で引き抜き「ご飯が食べたい、命が短くなってもいいからご飯が食べたい」などと我が儘を言うほど回復していた。

ばあちゃんスゲーわ。


裁縫は苦手だったし今でも得手ではない、が、手芸小物は好きで、何を作るという当てもないのについ買い込んでしまう。

着なくなった洋服の釦やアップリケ、壊れたアクセサリーやカバンの部品なども無闇と取っておくものだから、いつの間にかそういったパーツが溢れんばかりになっており、片付け目的も兼ねてそれらを組み合わせ、パズル感覚でヘアアクセサリーを作ってみた。

フェルトの土台にリボンを束ね刺繍パーツを載せて縫い込み、後ろにスリーピンをボンドで接着して出来上がり。

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