ゆめ か うつつ か
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大阪ではRちゃんに会う以外の用はこれと言ってなく、余裕があれば京都や神戸を回りたい、くらいに思っていたが、結局どちらでもない生駒と宝塚へ回ることになった。こう、京都や神戸って見所多すぎて、ガイドブック買ってルート決めてとにかくリキ入れて回らなきゃ!って感じなのに対し、生駒や宝塚はゆるくてもいい感じかなと。
宝塚はともかく生駒ってどこ?って関東の人は思うだろうし関西人であるRちゃんすら「生駒?何あったっけ?」ってなってた。何があるかはわたしも知らなかった。昔々わたしが学生のころに読んだ宗教関係の論文やら論考で、奈良の生駒にある、占い師が集う街のことをふと思い出しただけだ。どういう由来があるか知らないが、在日朝鮮人や韓国人が多く住む街でもあると。
観光にぎらぎらしている人が少なそうなのも決め手だった。その手のぎらぎらは瀬戸内で食傷気味だった。大阪から電車で30分くらい、生駒駅から日本最古のケーブルカーに乗って鳥居前で降りる。坂を上ってお寺へ。
最奥のお不動さまで、お詣りに来ていた常連の方々にお茶に招かれ、お寺の由来なぞ伺いながら本尊を拝ませていただく。東京からと言うと「何しに?」と驚かれた。何しにかなあ。なんか、いつか来なきゃいけない場所のような気がしたんだよなあ。先に瀬戸内を回った話をすると、お遍路をしているという女性がいらした。もしかして私もそういう霊的な救いを求めるヒトに見えてるんだろかと思ったが、まあ中らずといえど遠からずなので、業についてなどしんみりと語り合う。
お詣りに来てお祈りしてさっと帰る、その代わり毎日毎月、必ず通う。そんな人が来る、心洗われるような場所だった。「信仰」を、久しぶりに、見た。

生駒ケーブル。日本最古のケーブルカーらしい。かわいい!

聖天さん。
宝塚はともかく生駒ってどこ?って関東の人は思うだろうし関西人であるRちゃんすら「生駒?何あったっけ?」ってなってた。何があるかはわたしも知らなかった。昔々わたしが学生のころに読んだ宗教関係の論文やら論考で、奈良の生駒にある、占い師が集う街のことをふと思い出しただけだ。どういう由来があるか知らないが、在日朝鮮人や韓国人が多く住む街でもあると。
観光にぎらぎらしている人が少なそうなのも決め手だった。その手のぎらぎらは瀬戸内で食傷気味だった。大阪から電車で30分くらい、生駒駅から日本最古のケーブルカーに乗って鳥居前で降りる。坂を上ってお寺へ。
最奥のお不動さまで、お詣りに来ていた常連の方々にお茶に招かれ、お寺の由来なぞ伺いながら本尊を拝ませていただく。東京からと言うと「何しに?」と驚かれた。何しにかなあ。なんか、いつか来なきゃいけない場所のような気がしたんだよなあ。先に瀬戸内を回った話をすると、お遍路をしているという女性がいらした。もしかして私もそういう霊的な救いを求めるヒトに見えてるんだろかと思ったが、まあ中らずといえど遠からずなので、業についてなどしんみりと語り合う。
お詣りに来てお祈りしてさっと帰る、その代わり毎日毎月、必ず通う。そんな人が来る、心洗われるような場所だった。「信仰」を、久しぶりに、見た。
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瀬戸内で一泊、高松で一泊して、大阪へ出た。
高松駅からバスでおよそ三時間、鳴門海峡を渡るルート。てっきり瀬戸大橋を渡るかと思っていたが、違っていた。16のころ、愛媛を訪れたときは空路だったので、わたしはまだ瀬戸大橋を渡ったことはない(橋の真下を航行したことならある)。
大阪になにしに行ったというと、Rちゃんを訪ねたのだった。突然思い立っての旅だったし、捕まらなくてもしょうがないとは思ったが、忙しいなか時間を割いて会いに来てくれて嬉しかった。京橋のやっすい呑み屋で勧められるままわけぎのぬたや鱧、ホルモン焼き、くじらべーコンなんかをちまちま食って電気ブラン飲んで、さらに喫茶店へ。
芸術論とか、いろいろ語れて楽しかった。あとわけぎのぬたうまい。
高松駅からバスでおよそ三時間、鳴門海峡を渡るルート。てっきり瀬戸大橋を渡るかと思っていたが、違っていた。16のころ、愛媛を訪れたときは空路だったので、わたしはまだ瀬戸大橋を渡ったことはない(橋の真下を航行したことならある)。
大阪になにしに行ったというと、Rちゃんを訪ねたのだった。突然思い立っての旅だったし、捕まらなくてもしょうがないとは思ったが、忙しいなか時間を割いて会いに来てくれて嬉しかった。京橋のやっすい呑み屋で勧められるままわけぎのぬたや鱧、ホルモン焼き、くじらべーコンなんかをちまちま食って電気ブラン飲んで、さらに喫茶店へ。
芸術論とか、いろいろ語れて楽しかった。あとわけぎのぬたうまい。
実は、今回いちばん観に行く意欲が湧かなかった島が、豊島。
しかし実は、今回いちばん熱烈に「観に行け!」と言われたのも、この豊島。
半信半疑で訪れた豊島美術館だったのだけど……、結論から言うと、「行って良かった」の一言に尽きる。この美術館は言葉では説明できない。「体感」型の、いわゆるテーマパーク的な存在だからだ。季節、天候、時間、あらゆる要素に影響される、こういうものを「美術館」と表すのがよいのかどうか、私はわからない。
私のなかにはどうしてもスタティックな、動きの無いアートが存在しているのだなあと思い知った次第。
単純に面白い。あと、よく眠れる。眠れる美術館ってなんだ、と言われそうだがホントなんだからしょうがない。
しかし実は、今回いちばん熱烈に「観に行け!」と言われたのも、この豊島。
半信半疑で訪れた豊島美術館だったのだけど……、結論から言うと、「行って良かった」の一言に尽きる。この美術館は言葉では説明できない。「体感」型の、いわゆるテーマパーク的な存在だからだ。季節、天候、時間、あらゆる要素に影響される、こういうものを「美術館」と表すのがよいのかどうか、私はわからない。
私のなかにはどうしてもスタティックな、動きの無いアートが存在しているのだなあと思い知った次第。
単純に面白い。あと、よく眠れる。眠れる美術館ってなんだ、と言われそうだがホントなんだからしょうがない。
高松の街を歩いて思ったのは、「とにかく人が親切」。私は、地図持って歩いてるだけで「どこ行くの?」って三人くらいの地元民に声をかけられた。わざわざ自転車を停めたり、向こうからやってきてくれたり。自分から尋ねてるわけじゃないのにね。これは、嬉しかった。
お遍路さん文化、ってお遍路をしたことのある人は言っていた。旅の人には親切にしようっていう気風が根付いているらしい。
今回、香川に関する予備知識が全く無かったので、ちょっと学習しようと思って立歴史博物館を訪れてみたんだけど。香川って、徳島に併合されたり愛媛に併合されたりで、日本でいちばん最後に成立した県なんだね。知らなかった。まあ、日本でいちばん小さい県だもんね。。
瀬戸の夕陽。いいなぁ。
お遍路さん文化、ってお遍路をしたことのある人は言っていた。旅の人には親切にしようっていう気風が根付いているらしい。
今回、香川に関する予備知識が全く無かったので、ちょっと学習しようと思って立歴史博物館を訪れてみたんだけど。香川って、徳島に併合されたり愛媛に併合されたりで、日本でいちばん最後に成立した県なんだね。知らなかった。まあ、日本でいちばん小さい県だもんね。。
瀬戸の夕陽。いいなぁ。
犬島はもと銅の精錬所があったという島で、その跡地を三島由紀夫へのオマージュ化を絡めてアート化。なので、廃墟好きと三島好きに推薦。
数ヵ月前に「夏目漱石の世界展」を観てきたときにも思ったけど、文字×美術って、とにかくアーティスト側の思い入れが大事だよなーと。Rちゃんからは、「もし自分の好きな作家をアートとコラボさせるなら誰?」といういかにも絵描きさんらしい質問をいただいた。私は書き手であって描き手ではないので、美術化してほしい作家ということで言えば……塚本の邦雄さんかなあ。
*
「コンタクトレンズ」と「リフレクトゥ」。これを見た私のアート心は90パーセント近く満足したが、その後も満足し続ける様子を見ると、私のアート心は1000パーセントくらいのキャパがあるようだ。

数ヵ月前に「夏目漱石の世界展」を観てきたときにも思ったけど、文字×美術って、とにかくアーティスト側の思い入れが大事だよなーと。Rちゃんからは、「もし自分の好きな作家をアートとコラボさせるなら誰?」といういかにも絵描きさんらしい質問をいただいた。私は書き手であって描き手ではないので、美術化してほしい作家ということで言えば……塚本の邦雄さんかなあ。
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「コンタクトレンズ」と「リフレクトゥ」。これを見た私のアート心は90パーセント近く満足したが、その後も満足し続ける様子を見ると、私のアート心は1000パーセントくらいのキャパがあるようだ。