呪われそうなお茶。

　 「ウヴァー！！」

職場で交わされていたハイセンスなやりとり。

「最近、どくろモチーフのおしゃれ、はやってますよね」
「何だっけ…スケルトン？」
「スカルです」
「あ、そうか！　しゃれこうべね…」

いろいろツッコミどころのある会話だが、とりあえず「おしゃれ」に引っかけて「しゃれ」こうべだとしたら、素晴らしい言葉選び。だって「おしゃれ＆しゃれこうべ＆だじゃれ」のトリプルシャレードだぜ！！

って思いながら、黙々と仕事していた。


＊


m「女子高生が電車で『もぉ～、おこだぞ～！』って言っていたんだけど、意味わかる？」

私「うむ。さしずめ『おこ』とは『愚』の訓読みの『おこ』であろう。すなわち『もぉ、おばかさん！』的な意味合いではないか」

m「？ ナニソレ？ 『怒る』の略だよ、可愛いよね！ もぉ～、おこだぞ～！」

……………(汗)。
古典に精通し古語をよく知る女子高生だなと感心しちゃったじゃん！！　ちぇ！

「描きたいから描いた。後悔はしていない」的な。

すれ違った車の外装に、でっかく「Wild Wind」って描いてあった。

ちんまりした軽自動車だった。

ついこないだ、「Joy Pop」って描いてあるでかいワゴンも見た。車も窓も全部黒、まるきりポップじゃない重たいジョイポップ。

ああいう装飾って、必ずしも車のイメージに関わらないんだな。もちろん自ら描きたい文字を入れるだから当たり前なんだが、こう、痛車ほどの主張はなくても、ささやかに持ち主のスピリットを感じてなんかいい。

「リア充」について考える。

某少女マンガをmに貸そうとしたら、「その作家、なんかリア充臭がするからいいや読まない」と言われた。

リア充臭って。。

わたしから見たらmも相当リアルが充実してるほうなので、もしかして同族嫌悪？と思ったが、mはかたくなに「自分はリア充じゃない」と言う。

じゃあむしろ逆に、わたし今わりとリアルが充実してるのでリア充だと思うんだよね、と自己申告したら、「そりゃないわ」と言下に否定されてなんかムカッ。

いや、そりゃいろいろ足りてないとこあるけどわたしそんなに傍目から見て欠乏だらけかなあ、と反問したら、「う～～～～～～ん…………………何か違う………………」。

何かって何だよ！

って、ちょっと考えて、いや、まあワカルかと思い直した。リア充って言葉はネット上でやっかみ半分サゲスミ半分みたいに使われてるみたいだね、どうやら。

ちなみにリア充の反意語は非リアって言うらしいが、もともと「現実・充実」という二つの言葉の組み合わせとすると、パターンとしては「現実・欠乏」「仮想・充実」「仮想・欠乏」となるわけだ。

リア充ってのはつまり現実世界しかない、仮想世界に関わらない＝「仮想欠乏」で、そこらへんがサゲスミに繋がるのかも分からない。

それにしても、リア充って他人から見ただけでなく、まして自己申告するもんじゃない、自他共に認めるものなんだなあ。すべからく称号ってのはそういうものか。

「歴女」について考える。

旅先で通りすがりの人と立ち話になり、辺りの地名・故事来歴に花を咲かせていたら「歴史、お詳しいですね。お好きなんですか？」と問われた。

まあ教免持ってるくらいには歴史好きなので「はい」と答えると、「歴女ですね！」と言われ、やや首を傾げる。

「歴女」って、数年前に戦国バサラっていう歴史人物を題材にした対戦ゲームが流行って以降普及した「腐女子」＋「歴史オタク」の混成語、というのがわたしの理解で。

わたしが歴史好きだったのはかれこれ一昔以上前の高校生のころだし、歴史オタクな部分に、腐った部分も持ち合わせてはいたけれど、なんか「歴女」っていうのとは違う気がする。

歴史オタクで腐要素があるなら同じことじゃん！って話だが、「歴女」はわりとピンポイントなキャラクターにハマった人が多くて、短期的なブームも多いんでないか。わたしはどちらかというと歴史の全ての分野（現代史含む）に対して持続的に興味を持ってるし、キャラクターも一人に入れ込むことはない。

つうか、わたしは基本的に原典主義、ファンダメンタリストなので、歴史を題材にした小説やマンガやゲームにあまり興味ないんだな。じゃあ何で歴史を楽しむかというと、近頃はもっぱらNHKや海外のドキュメンタリー、岩波の世界史リーフレット、河出やちくまのシリーズ他。それに近年は民衆史寄りになってきてるので逆に武将とかよく分からないし……世界史選択なので日本史分かんないし……。

なのでなんか、「歴女」の称号は違う気がするんだなあと思ったけど世間的に見たら一緒なんだろうね。